第26章 暗闇のヒトコマ
3月のある日の晩
居酒屋終わり、駅前で彼は何時もの様に空を見上げて待ってくれていた
(……今日曇ってるのに何見てるんやろ………んー星見たい………)
今日は曇よりとした天気でこの時間帯は豪雨なんて言われていたが降らなくて良かった
「お疲れ様です!」
「お疲れ様」
「イルミさん星好きですか?」
「別に」
「今度プラネタリウム行きません?」
「…………良いけど、話し聞いてた?別に興味無いんだけど」
「はい。でも私が好きで行きたいんです!」
「……」
「だって星って綺麗じゃないですか?!」
「何とも思わない」
「えー……行きませんか……」
「行かないとは言ってない」
「!!やったぁ~!!!」
「うるさいよ」
なんてわいわい話しつつ帰宅した後
交代で入浴していると突然視界が奪われてパニックになる
「えっ!?何?!」
辺りを見渡すが一切の光も無く目を凝らすも何も見えない
「えっ……?えっ………?!」
途端に身体に当たっていたシャワーが冷水へと変わる
「ぎゃーー!!!」
まだまだ冷える季節に冷水を浴びれば悲鳴も上がるというものだ