第1章 始まり
「エッロ……」
流石は俺と同じくセクシー担当。写真を見てるだけで孕まされそうな色気だ。
仮装ようで紅も塗ったのだろう、プルりと艶やかな唇からは芸の細かいことに牙まで覗いていた。
「貴方を動揺させるのには彼関連の話に限りますね、昔はどうすれば貴方の余裕そうな表情を剥げるか考えていましたのに」
「巳波ー、まだかよ?サッサと見せろよ?」
「はいはい、彼は化猫だったみたいですね」
くすくすと控えめな笑いを含ませトドメとばかりに言った後に子供らしく急かすトーマにスマホを渡す巳波に思わず俺は顔を顰める。
「ンな事、俺が一番分かってるよ……」
俺の呟きが届いたのかは分からないが巳波はただ黙ってこちらに笑みを返した。