第6章 〜本当の正体〜※R18
『透さんが作るご飯ならなんでもいいです!ね?大尉!』
大「んにゃ?」
大尉はご飯を食べながら、首を傾げている。
透「オムライスですね、とびっきりの美味しいやつを作りますよ。お酒はどうします?飲みますか?」
『飲みたいです!』
私はいい匂いのしてくるキッチンへ、向かった。手際のいい透さんをずっと見ていると、キスされた。チュッと軽く触れるだけのキス。
透「あまり近くに寄られると、襲いたくなるので離れてて下さい。」
『あっ、ごめんなさい。向こうで大尉とテレビ見てますね。』
私は透さんから離れた。今すぐにでも触れてほしい。求めてほしい。自分の存在価値を証明してほしい。私はそう思った。
リビングのソファで大尉を抱きながら、テレビを見ていた。
透「ご飯出来ましたよ。」
『ほんとですか?!早く食べましょう、お腹空いてるんです。』
ダイニングテーブルに並べられたご飯達を見る。エビクリームのオムライスに、サラダと、スープがあった。デザートまである。なんて豪華な食卓だろう。
透「ええ、おかわりもありますので、遠慮なく。」
『やったぁ!いただきま〜すっ!ん〜っ、美味しい〜!』
私はひと口、オムライスを食べた。美味しい。透さんの料理は最高だ。嫁に欲しいくらい。婿になるけど。
透「ほんとにいつも美味しそうに食べますよね。」
そう問われて、いや、本当に美味しいからと答えた。モグモグと無言でご飯を食べる。
透「真恋音さん、大好きですよ。」
そう呟く様に言われ、口の中にあるご飯を急いで飲み込み、私も答えた。
『私も大好きです。世界で1...。』
透「言いかけて辞めるって何なんですか。世界で一番じゃないんですか?」
『うっ...。世界で一番なのは咲璃愛かなって思いました。』
透「それはショックです。僕はこんなに好きなのに。」
『ちゃんと私も大好きです。』
透「そうだ、今日は覚悟してて下さいね。たっぷりと可愛がってあげますから。」
『え?あの着替えも何も持ってきてないので、家に帰ろうかと。』
透「じゃあご飯食べたら買いに行きましょう。僕の家に置いておけばいいんですよ。」
『あの女の人にバレませんか?』
透「それもそうか。寝室に置いておけば大丈夫です。あの人、男の家の寝室にだけは入らない様にしているらしいですから。」