第6章 〜本当の正体〜※R18
次の日、私は咲璃愛との報告会のために、咲璃愛の家へと来ていた。
咲「今日大学院にも辞めるって言ってきたよ。お腹の中の子双子だし、子育てて大学なんて行ってる暇ないし。」
『沖矢さんには?』
咲「言ったよ。そしたら、産んでも構わない、一緒に育てます。けど、結婚はまだ先にして欲しい、色々事情があって結婚が出来ないかもしれない。って言われた。」
やっぱり。沖矢さんはまだ咲璃愛に隠しているんだ。自分がFBI捜査官だってことを。私から聞いても咲璃愛は信じてくれないだろうから。
咲「真恋音は?安室さんとどうなったの?」
『あ、浮気じゃ無かったから仲直りしたよ!』
咲「良かったね!あとは、私の親か〜。お父さん、怖いな〜。結婚もしてくれない生半可な気持ちの男との子供なんて許さん!とか言われそう。想像つくし。」
『ホントだね。』
私は咲璃愛に初めての嘘をついた。透さんに秘密だと言われたからには、幾ら親友でも、話すことは出来ない。ごめんね咲璃愛。いつか、その時が来たら話すから。
その後、私達は少し話して報告会は終わった。私は透さんに会いたくなり、アポ無しで透さんのマンションへ行くことにした。
ガチャ────。
大「にゃー!」
『大尉!久しぶりだね〜。』
大尉を抱き上げると喉をゴロゴロと鳴らし、私にキスをした。
『大尉ってば〜、透さんに怒られるよ!』
大「んにゃ〜んっ!」
ガチャ────。
ん、今扉が開く音がしたような。透さんがいるのかな。
透「大尉〜、どこにいるんですか〜?」
大「にゃお。」
透さんの声に大尉が返事をする。
ガチャ────。
透「大尉?って、真恋音さん?」
『えへへ、会いたくて来ちゃいました。』
透「大尉にですか?」
『え?透さんにです!』
必死に答えると、ふふっと笑われてしまった。
透「そんなに必死に答えられては、ご飯食べてきました?」
『いえ、咲璃愛の家からそのまま来たので、何も。』
そう言えばお腹が空いている。
透「何か作りましょうか?あ、大尉もお腹空いてると思うので、ご飯あげて下さい。」
『いいんですか?じゃあ、オムライス食べたいです!材料あります?』
透「そんな、簡単なものでいいんですか?材料はありますよ。」