第1章 〜出会い〜
他愛ない会話をしているうちに、喫茶店ポアロの入口まで来た。
ドアを開けると、
リリン、リン────、、、。
梓「いらっしゃいませ〜。」
鈴の音と共に、可愛い店員さんが迎えてくれた。
咲「梓さん、こんにちは!」
梓「あら、咲璃愛ちゃん。今日はお友達と一緒?」
咲「そうなんですよ!高校からの親友で真恋音です!」
『あ、一ノ瀬真恋音です。』
人見知りな私と違って、フレンドリーな咲璃愛は私を放ったらかして、私を紹介している。咲璃愛に負けぬ様、私も自己紹介をして、喫茶ポアロと書かれた窓際の席に座った。
梓「ご注文は?」
『あ、えっと。』
咲「ハムサンドと、コーヒーで。真恋音は?」
『私もハムサンドと、オレンジジュースにします。』
梓「ハムサンド2つとコーヒー、オレンジジュースですね。少々お待ち下さいませ。」
注文を受けた梓さんは、カウンターの奥に入っていった。
咲「ねぇ、今日はイケメンさんいないのかなぁ。」
『咲璃愛ってばさっきからそればっかり。というか、同じ学部の沖矢さんとはどうなったのよ?』
咲「えぇ〜。今その話する?どうって言われてもどうもこうもないよ。」
『え?』
あんなに恋愛に積極的な咲璃愛が?
咲「だって、取っ付き難いと言うか、話しづらいと言うか。」
『私、沖矢さん少し苦手だなぁ、何考えてるか分からないから。』
そんなこんな話しているうちに、梓さんが、コーヒーとオレンジジュースを持ってきた。