第4章 〜気になる関係〜※R18
『持ってきました!』
透「じゃぁ、そのタオルで大尉の全身を拭いて上げてください。痛がるかもしれませんからゆっくりと。」
『は、はい!』
凄く緊張する。大学で習ったことは何一つ役に立てられない。こんなんじゃ将来どうするんだ。
透「そうです、上手ですよ。」
大「んにゃ!にゃ〜おお。」
『これでいいですかね?』
少し大尉に警戒されたけど、大尉はダンボール箱の中に入っていった。
透「ええ、明日から大尉は僕が預かります。僕のマンションはペットOKですので。今日は僕も泊まって良いですか?」
お泊まりの許可を得ようとする安室さんに私は快く、
『大丈夫ですよ。』
と返事をした。
透「それじゃあ、お酒を買いに近くのコンビニに行きましょう。大尉は暫く放って置いても問題無いでしょう。」
『はい!』
私達は安室さんの運転で近くのコンビニにやってきた。お酒コーナーの所に真っ直ぐに行くと、
『「「あ。」」』
と3人がほぼ同時に声を上げた。その声の主は私、安室さん、それに、咲璃愛だった。咲璃愛の隣には沖矢さんらしき人がいる。
『咲璃愛!この間ぶり!沖矢さんもお久しぶりです。』
咲「この間ぶり〜!」
昴「久しぶりですね。真恋音さん。そちらの方は?」
沖矢さんが安室さんの方をチラッと見る。
『透さんです。私のか、彼氏です。』
透「安室透です。」
咲「真恋音は知ってると思うけど、私の一応彼氏の昴さんです。」
咲璃愛は沖矢さんを指差しながら紹介する。
昴「沖矢昴です。」
コンビニで自己紹介するのも変な感じだけど、まぁいいか。
男達2人は初対面の筈なのに、黒いオーラが立ち込めている。ちょっと怖い。咲璃愛もそれを察したのか、
咲「じゃ、じゃあね。また今度ね!」
と、籠の中に選び終えたお酒を入れて、早々と去っていった。
透「僕達もお酒選びましょう。早く選ばないと、大尉が心配ですから。」
『はい!赤ワインとか飲まれます?』
透「ええ。飲みますよ?真恋音さんは度数高いお酒とか飲まれます?テキーラとかウイスキーとか。」
『飲んだことは無いですけど、気になります。』
透「じゃぁ、バーボンにしましょう。スコッチでもいいんですけど。ライは嫌いなので。」
と、ライウイスキーを持ちながら、安室さんは凄く怖い顔をしていた。