第3章 〜これが、恋〜※R18
透「ええ、今は1時過ぎ。深夜まで振り回されると真恋音さんが仰っていたもので。1時過ぎまで開いていて、遊べる所と言えばカラオケ位しかありませんからね。」
さ、流石探偵。仰っる通りです。
咲「で、でも家に帰って遊んでいるとかは考えなかったんですか?泊まりで遊んでいるとか!」
透「それも、考えましたが、貴女達の家は、ポアロからかなり距離がある。ポアロを出たのは夕方。そこからまた別の街へ行く時間は勿体無いのでは?研修の憂さ晴らしだったのでしょう?」
咲「うっ。何も言えませんが。で?これから安室さんどうするのです?」
透「貴女達を家まで送って行こうかと。タクシー呼んじゃいました?」
咲「もう呼んじゃいましたよ。送ってくれるの真恋音だけでいいです。私はタクシーで帰りますから。」
な、何を言い出すの!と思い、チラッと横に立つ咲璃愛を見ると、ニコニコと笑いながら、私を見ている。これは確信犯だ。
『私もタクシーで咲璃愛と一緒に帰ります!安室さんに悪いですし!』
咲「何言ってんのよ、私と帰るところ途中から反対でしょ?タクシー代浮くんだからいいじゃない。私も真恋音に奢りっぱなしで財布の中すっからかんよ。」
うへ〜、断る理由がどんどん無くなっていくよ〜。
透「さぁ、もう断る理由はありませんよね。真恋音さん送って行くので、僕の車に乗ってください。」
強引だし、話し込んでいる間にタクシーが来てしまった。
咲「じゃあね、私帰るから、今度どうなったか聞かせてよね?」
と最後の方は私にしか聞こえない声でそう言って、咲璃愛を載せたタクシーは去って行った。仕方ないこうなったら、安室さんに送って貰うしかない。
『じゃあ、お願いします。』
と言って後ろのドアに手をかけると、
透「なにしてるんです?ここですよここ。」
と助手席のシートをポンポンして、ニコニコしている。今は悪魔の顔にしか見えないが。
『え?良いですよ後ろで。』
透「後ろから衝突されたりしたら、真恋音さんだけ、怪我してしまうでしょう?僕、人を車に載せる時、2人きりなら、助手席に載せるようにしてるんですよ。道案内もして欲しいですしね。」
もう怖い、説得力と強引さは別物かもしれないけれど。