第18章 猫になりました。【前編】※R18
寝室に戻ってきた私は、先ず猫の交尾について調べてみた。
(【猫 交尾】検索っと。)
1番上にあったサイトを開いて、記事を読んでみる。
「ふ〜ん。発情期が来ないと、交尾はしない。だってさ。」
「まさか、完全に猫になってる訳じゃないし、そりゃないだろ。万一、勃たなかったり、真恋音が濡れなかったら、媚薬でも使えばいいんじゃないか?」
茶トラの猫耳と、しっぽを付けた零がコーヒーを飲みながら、チラッとこちらを見てくる。因みに私は圧倒的メスの三毛である。
「猫耳姿でコーヒー飲むの辞めない? アンバランス過ぎるよ。」
「俺は早くお前を抱きたいのに、猫の交尾について調べさせて、とか言うからだろ。」
零がぶつくさ言っている間にも私は記事を読んでいた。
「うわぁ、零。オス猫のブツには棘が付いてるんだってよ! 零のは大丈夫? 流石に棘が付いてるんなら、私は無理だよ!」
ヒィと顔を大袈裟に青ざめて、零に言った。
「心配しなくても大丈夫。棘の事は前から知ってたし、この姿になってるのに気付いた時に、先ず最初に確認したから。」
「そう。後、猫って1回じゃ収まらず、何回もするんだってよ。」
(これは、私達とあんまり変わらないな。)
「それは、俺達とあんまり変わらないだろ...。」
「よし! ヤろうか!」
構って欲しそうな零に、さぁ、おいでと言わんばかりに両手を広げて見た。
私が携帯をせせくっている間に、コーヒーを飲み干したのか、机の上にコトっとマグカップを置いて、ベッドの上に私を押し倒した。
「待たせたお仕置だ。1つ言うこと聞いてくれるか?」
「え、うん...。無理なのは無理だからね。」
ちょっと過激な事は毎回、丁重にお断りしている。本当に嫌なのを、零も分かっているので、無理強いはして来ない。
「何、簡単な事だ。」
零はひと息ついた後、こう言った。
「今日は、ずっと猫語で。」
「猫語って何? にゃぁ。って喘ぐって事?」
「そう、はっきり言って朝起きた時、お前が可愛すぎて昇天しそうになってたんだ。だから。」
「それで零が興奮してくれるなら、お易い御用。」
「じゃぁ、媚薬も飲んどくか一応。濡れなかったら嫌だし。」
零は、棚から媚薬を取り出し、私に渡してきた。