第17章 慰安旅行...?※R18
「随分と機嫌が良さそうだな?そんなに赤井と一緒の部屋に泊まれて嬉しいか?」
温泉に行く道の途中で、降谷さんと出くわした。
「うーん。嬉しくはないです。さっきも.....いや、何でもないです。」
「さっきもなんだ!?キスでもされたか!?」
「そ、そんな事されてません!」
「やっぱり今すぐ俺の部屋に来い。一ノ瀬の事が心配で、とても慰安旅行等になりそうにない。」
「もう荷物も置いて来ちゃいましたし、今更また他のお部屋に移動するのは、迷惑になるので.....。」
「じゃぁ俺も赤井と同じ部屋に泊まる。」
と、突然とんでもない事を言い出して、降谷さんはお風呂上がりで、髪の毛も乾かさずにそのまま自分の部屋へと戻って行った。
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お風呂から上がり、自分の部屋というか、元々は赤井さんの部屋なんだけど、そこに戻った。
(声がする。まさか.....!?)
赤井さんの独り言にしては大き過ぎる声だったので、部屋に入って見ると案の定、降谷さんも居た。
「赤井!いい加減にしろ!」
「なんだ、自分から他人の部屋に来といて、その言い草は。」
「うるさい!俺の言うことは絶対だ!」
「ん〜!もう!いい加減にして下さい!折角、慰安旅行に来たのに、私のお部屋は無いし、メンバーは自由過ぎるし、挙句の果てにはこんなにも仲が悪い2人と一緒に寝ないといけない、私の身にもなって下さいよ!!!」
本当に2人に腹が立って、怒鳴りつけてしまった。
「すまない。」
「すまなかった。」
そう素直に謝られても、私はうんともすんとも言わずに、自分の布団へと転がった。何故か私の布団は2人の真ん中に敷いてあって、私の左が降谷さんで右に赤井さんがいた。
「お二人共、静かにしてて下さいね。私はもう寝るので!」
そう言うと、赤井さんが少し近寄ってきて、私の太腿を撫でながら、「さっきの約束は?」と囁いてきた。
「もっ.....やめてください。大体、約束なんかっ.....!」
「随分と楽しそうな事をしているな。上司の隣で他の男に襲われるとは、いい度胸じゃないか?一ノ瀬。」
降谷さんは怪しげに笑ってそう言った。