第2章 〜初めての感情〜
コ「お姉さん、そんな険しい顔してどうしたの?具合でも悪いの?」
蘭「すみません。いきなりこの子が話しかけて。」
『いえ、大丈夫です。僕、お名前は?』
コ「僕、江戸川コナン!」
『コナン君って言うんだね。貴女は?』
蘭「あ、私は毛利蘭って言います。」
毛利?毛利って上の毛利探偵の娘さんかな。
『毛利蘭さんですか、毛利さんってことは、上の毛利探偵の。』
蘭「あ、はい。父がここの喫茶店の上で探偵事務所を開いています。」
梓「オレンジジュースとハムサンドお持ちしました!抹茶のオペラは食後で構いませんか?」
『はい。』
梓「あら、蘭さんとコナン君、真恋音さんと知り合いなの?」
蘭「いえ、コナン君が。」
コ「お姉さんが具合が悪そうだったから、話しかけたんだ!でも大丈夫なんだって!」
後ろで、「どーせ安室さんのファンかなんかでしょ」とか、「ちょっと園子くん声が大きいよ!」とか、丸聞こえだよ、現役高校生さん達よ。てか安室さんのファンってなんだ。安室さんモデルでもしてるのかな。スタイル良いし。
透「具合が悪い方でもいるんですか?」
コ「安室の兄ちゃん!僕の勘違いだったよ!」
透「真恋音さんじゃないですか。今日はお連れの方は?」
『咲璃愛にドタキャンされてしまって。』
透「まぁそれは。サービスでもしましょうか?」
『いえ、もうオレンジジュースを梓さんに出して頂いたので。』
この間は上手く話せなかったけど、皆がいると話しやすいな。
透「それは良かったです。」
と、にこっと私に向かって笑ってくれるものだから、心臓の当たりがキュンとした。あ、また変な感じだ。どうしよう、咲璃愛に相談してみるか。
『安室さんっていつもあんな感じなんですか?』
蘭「はい!いつも爽やかで優しいですよ?」
コナン君の顔が少し険しくなったのは気のせいかな?
誰にでも優しいなら、さっき梓さんと話してたのもいつもの事なのかな。とホッとした。