第11章 〜新しい朝〜※R18
次の日私は朝起きてすぐ、近くの大きな病院へ行った。
医「ただの貧血かな。点滴するから、向こうの看護婦さんに連いて行ってね。」
看「は〜い。降谷さんこちらへ。降谷さん?」
『あ、はい。』
私は降谷と言う呼び名に慣れず、遅れて返事をした。
看「まだ具合悪いですか?点滴したらすぐ良くなるので、大事になさって下さいね。」
『いえ、大丈夫なんですど、夫に病院へ行けと言われて来たんです。』
看「あら。新婚さんなのね。だから上の名前で読んだ時返事が遅かったのかしら?」
『はい、つい最近結婚しました。』
点滴をしながら看護婦さんと楽しいお話をした。看護婦さんがお医者さんに呼ばれたので、私は1人になり、いつの間にか眠ってしまった。
医「降谷さん?点滴終わりましたよ〜。どう?大丈夫そう?」
お医者さんに声を掛けられ、私は目を覚ます。
『はい。全然違います。ありがとうございました。』
医「それなら良かったわ。また具合が悪くなることあったら、すぐに病院へきてね。貧血は1日や2日で治るものじゃないから。食生活も気を付けて、鉄分不足にならないようにね。それじゃ、お大事にね!」
『ありがとうございました!』
少し気分が楽になったので、私は買い物をして帰った。買ったものはレバーとひじきの和え物。食生活に気を付けてと言われて、鉄分を摂取出来るものがこれしか分からなかったのだ。
『よーし、今日は料理するぞー!』
と家に帰ってきて、私は気合を入れて、夜ご飯を作った。
『出来た!』
作ったものはレバーとキャベツのミルク煮と買って来たお惣菜のひじきの和え物と、味噌汁。
それを二人がけのテーブルに並べて1人で食べる。
『いただきます。』
と食前の挨拶をして食べ始めた。
『美味しい。』
味見もしたけど中々の出来だと思う。レバーとキャベツのミルク煮は最初美味しいのかどうかさえ分からなくて、レシピを見ながら作ったものだった。私は完食して、茶碗を流し台に置いて、お風呂に入った。上がってから茶碗を洗い、大尉にご飯をあげて、寝室へと向かった。
『あ、携帯!ずっと確認してなかったな...。』
今日ずっと放置していた携帯を確認する。
『零さんからの連絡は無しか。』
きっと忙しいんだろうな。
『それでも寂しいなぁ...。』