第11章 〜新しい朝〜※R18
と、いう訳で私達は今、ショッピングモールに来ていた。
『あと買うものはありますか?』
零「一通りこれだけでいいんじゃないか?近くにスーパーもあったし。足りなくなったら、自分で買いに行ってくれ。後でお金は渡すから。」
『そうですね。そうしましょうか。じゃ、早めに帰りましょう?少し体が怠くて。』
今日はやっぱり調子が悪いみたいで、今すぐ布団に入って眠りたかった。
零「なんでそれを早めに言わないんだ?!」
『だって、折角こんなに楽しいのに。その時間を潰したくなくて。』
零「真恋音が辛かったら意味が無いだろう?俺が楽しめない。早く会計済ませるから。」
『大丈夫です。そんなに急がなくても。』
零「いや、急ぐだろう?愛しい奥さんが辛そうにしてるんだ。急がない旦那なんているか?普通。」
『いません...。』
零「よし、そこで安静にして待ってろ。すぐに済ませてくるから。」
そう言うと大きなカートを押しながら零さんはレジの方に行ってしまった。自分のせいで、もっと体調管理をしていれば楽しく過ごせたのに。
零「真恋音、本当に大丈夫か?」
帰りの車の中で、零さんにそう言われる。本当にしんどくて体が怠くて重たくて、本当に辛かった。
『大丈夫じゃないです。辛いです。』
零「風邪なのか?」
そう言って私の額に手を当てて、
零「熱はなさそうだけど。」
と体温を計っていた。自分でもよく分からなくて、熱もなさそうだし、風邪症状が出ている訳じゃない。でも体が怠い。ただそれだけで、少し吐き気もあった。
零「やっぱり、明日病院へ連れて行くよ。仕事は今日休むから。」
『そんなの...。私なら大丈夫です。だからお仕事に行ってきて下さい...。明日朝起きてもまだ体調が悪かったら、自分で病院へ行きますから...。だから...。』
零さんの職業を知っている上でそんな事を頼んでしまうのは申し訳なかった。
零「あぁ、分かってるよ、仕事が大事なのも。でもな。」
『良いですから。大丈夫ですから。』
零「そんな大丈夫じゃない声で言われてもな。いいや、分かった。仕事には行ってくる。けど、少しでも体調が悪くなったりしたら、すぐに俺に連絡してくれ。遠慮なんてしなくていいからな。頼む、これは俺からのお願いだ。」
『はい...。分かりました...。』