第9章 再会
レ「ライ…………言ったはずよ?こちらでは、無闇に人を襲わないように……と。なぜ、こうなっているのかしら……?」
顔には微笑を浮かべているが、目は笑っていない。
あまりの恐ろしさに、相手が可愛そうに思ったくらいだ。
ライ「で、でも………あいつは姫様を泣かせました!!だから…………!!」
レ「…………ライ。」
そっと、レイラがライの頬に手を添える。
レ「あなたが私の為にしてくれている、ということはもちろんわかっているわ。………皆いるんでしょう?出てきて。」
すると、物陰から4人出てきた。
気配にさえ気づけなかった………。
どれだけの手練れなんだ……。
レ「皆が私の事を思ってしてくれた事は嬉しいわ。でも、人を傷つける行為は、この国ではしてはダメよ。約束して。」
5人「「………はい。」」
すると、レイラがくるっとこちらを向き
レ「すみません。驚いたでしょう?」
ジャ「いいえ。大丈夫ですよ。主を守りたい、という気持ちは、私も良くわかりますから。」
レ「ありがとうございます。それでは、私達はこの辺で………失礼します。」
ジャ「はい。ごゆっくりどうぞ。」
部下と歩いていくレイラの後ろ姿は、とてもキレイだった。