第6章 王宮からの使い
「…………ふぅ。」
凄く疲れた……ような気がする。
それにしても……うちが王女なんて………信じらんないよ……。
母親からは、そんな話一言も聞いたことが無かった。普通の家の、普通の子。ただ、父親がいない。というだけだった。
(………なんで今なの?)
なんで、今になってそんな事を言ってくるのか、わからなかった。12歳の時に母親が亡くなり、14歳になるまでこの家で一人過ごしてきた。それが今さらになって……王女?
「意味わかんないよ…………。」
ボソッと言ってしまった一言に、ジャーファルが敏感に反応した。
「………レイラ………」
ハッとして、ジャーファルの方に振り向くと、悲しそうな顔でうちを見ていた。