第6章 王宮からの使い
「てめぇ………何モンだ!!レイラに近づくな………!!」
今にも襲いかかろうとしているジャーファルに、少しも動じない。むしろ、余裕にしている。
「ジャーファル!一旦落ち着いて!それと、あなた誰?!それに、うちが姫なんて、ありえない!!」
すると、男は少しハッとして
「申し遅れました。私、王の部下のウォリアと申します。先程も言いましたように、あなた様を迎えに上がりました。レイラ・クアードル王女。あなた様の父上は、国王様です。それは、事実です。」
迷うことなく、スラスラ話すウォリアを見て、うちは混乱するだけだった。
うちが何も言えずにいると、いつの間にか武器をしまったジャーファルが言った。
「……それにしても、急過ぎるだろ。少しは時間をくれても良いんじゃないか?」
「………わかりました。では、3日後に迎えに来ます。それまでにご決断を………。」
それでは。と言って、ウォリアは帰っていった。