第6章 出発&身の上話
城を出たあたしたちは、黙々と進んでいた。
丘に差し掛かったから、振り返ったみた。
高くそびえる塔に城壁。それらがとても小さく見える。
(………腐った世界だと思ってたが……それでも、寂しくなるモンなんだな…………。)
としみじみ思う。
すると、前を歩いていたアヤさんが、振り返って
アヤ「そんな風に思わないでください。この国だって、そんなに悪いところでは無いのですから。」
と言った。
(あぁ………この猫は心が読めるのか。)
そう思っていると、
アヤ「えぇ!その通りです。私は心が読めるんですよ。」
アヤカ「っ…………!!」
全部聞こえてた。あたしが驚いてると、皆は呆れた顔をしたあと、笑いだした。
皆「あはははは!!」
アヤカ「そ、そんな笑わなくても………!!」
皆は、さらに爆笑した。