第16章 氷の恐怖
ヨルを抜いた全員がドアの方を見ると、アヤとナコとリムが居た。
アヤ「お待たせしてすみません」
アヤが謝罪すると、各々大丈夫だよ、等と声をかける。
アヤの横に立っているナコが、嬉しそうな顔をしながら言った。
ナコ「家の者達と、久し振りの再会ということで式を開いてきた所なんですの」
アヤ「どうせなら皆さんにも出て頂きたかったのですが…何分、1000人以上雇い人が居るもので……」
困ったように笑うアヤ。
想像を遥かに上回るその数に、全員が唖然とする。
マナ「じゃあさ~、ルミナスって執事長だから~……すっごく偉いんだね~」
マナの感心したような言葉に、リムが誇らしげに頷いた。
リム「そうなんです!ルミナスさんは僕にとって、一番尊敬する執事なんですよ!」
それを聞いたアヤとナコは、顔を見合わせて微笑んだ。
リムはそれに気付いたのか首を傾げる。
リム「あの、何か?」
アヤ「いいえ、別に」
ナコ「何でもないですの」
二人はそう言うと再び意味ありげに微笑んだ。
そんな二人にまた首を傾げながらも、仕事の顔つきになるとアヤカ達に向かって言った。
リム「皆さんに相談があるのです」