Why大奥!?Trafalgar医院【ONE PIECE 】
第5章 激情
R-18です!
苦手な方は109pまで飛ばしてください
ローはナツの姿を確認すると、すっと目を細めた。
先ほどステラが何やら含みのある笑みを浮かべていたが、なるほどそう言う事か。
この世の終わりのような顔をしている彼女に、自然と口角が吊り上がる。
そして彼女を押しやって部屋に入ると、警戒を示すようにこちらとの距離を取る彼女。
それに構わず扉の鍵をかけると、鳴り響いた施錠音にナツが明らかに怯えを示す表情を浮かべた。
備え付けの内鍵は、外からの侵入者は阻めても
内側からつまみを回せば簡単に逃げられてしまう。
白衣のポケットから取り出した木製の鍵。
この扉にはどこかの部長が面白半分で買ってきて取り付けた、もう一つの錠がる。
ローはその後付けの錠の鍵穴に鍵を差し込んだ。
ガチャリ、と先ほどよりも大きな施錠音が響き渡る。
怯えを通り越して顔を引き吊らせている彼女の顔を眺めながら、鍵をポケットへと戻した。
「ここがどんな場所なのか、お前も分かってんだろ?」
机の方へと足を向けると、一定の距離を保つようにこちらに視線を向けながら警戒を示すナツ。
返答はないものの、恐怖で歪んだその表情は
それを理解している事を物語っている。
いや、たった今理解したからこそここまで動揺しているのだろうか。
先ほど一階で会った時に覗かせた強気な一面。
それが今、こうも切羽詰まったような表情を浮かべている。
満たされていく心地好い支配欲に酔いしれながら椅子に腰掛け、机の引き出しから銀の鍵を取り出す。
そしてナツに見えるように、それを机の端に置いた。
「これはそこの鍵のスペアだ。……話がしてぇ。お前が妙な行動を起こさないのなら、俺はお前に何もしない。」
相変わらず言葉を発することもなくこちらの表情を伺っているナツを尻目に、席を立ち隣接する書庫へと足を向けた。
選ばせてやる。
今から自分の身に何が起こるのか、それを決めるのはお前自身だ。
背を向けていても尚感じる、動かないナツの視線と緊張感。
撒いた餌に今にも飛び付きそうな獲物に、込み上げてくる高揚感は口元に笑みを作った。
話会いに応じるか、逃げるか、好きな方を選べばいい。