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Why大奥!?Trafalgar医院【ONE PIECE 】

第1章 出会い


「ねぇベポ、私やっぱりこの病院辞めるわ」

季節外れの台風が直撃した今日、訪れる患者の数は極端に少ない。ナツは患者が途切れたタイミングで、この病院を辞める旨をベポに伝えた。

話すなら、早い方がいいと思った。

「え。折角仲間が出来たと思ったのに。俺を見捨てるの?」

「いや、そう言われると非常に辞めずらいんだが」

やはりと言うか、ベポは辞めて欲しくないらしい。

それもそうだろう。この戦場で唯一できた仲間なのだから。
そしてその仲間が、自分を置いて去っていこうとしている。

いや待て。それならベポも辞めたら良いだろう。

友人が心配なのは分からなくもないが、ここで働かなくても彼を見守ることはできる気がする。

「ベポもそろそろ辞めたら?友達ならきっと「あれ?なんか暫く見てない間に可愛い子がいるー!」


ベポの説得を試みようとした瞬間、突然目の前に美女が乱入してきた。

そして無遠慮に顔を覗き混んで来るその女性に、ナツは一瞬呆気に取られた後、本能的に危険な何かを感じ取った。

「あ、ラミア。久しぶりー。出張終わったの?」

普通に会話しているベポは割とこの美女と仲が良いらしい。

彼女の名前はラミアと言うらしく、この医院の薬全般を取り仕切る、かなり偉い人のようだった。

彼女もまたベポと同じ時期に所用で医院を開けており、最近戻ってきたとの事だ。

そんな偉い人が受付なんかに、一体何の用だ。

「昨日帰って来たんだよ。で、あなたは名前は?」

「…ナツです」

出張から戻ったばかりの彼女は忙しい筈なんじゃないだろうか。

「ナツちゃんね!最近雇われたのかな?あなたみたい子が受付だと私も毎日来るのが楽しみになるなー!」

「あ、すいません私はそろそろ辞めようかと思ってまして」

これ以上辞めずらくなる雰囲気を作らせまいと、先手必勝とばかりに切り出した。

最悪バックレる。
でもできることなら穏便に辞めたい。

「え!?」

会ってまだ3分しか経ってないのにその驚き様は一体何だと言うんだ。


辞める発言に結構な衝撃を受けたらしいラミアの様子に、
ナツは首を傾げた。




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