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Why大奥!?Trafalgar医院【ONE PIECE 】

第1章 出会い


「駄目だよー!あなた私好みだもん!」

「…コノミ?」

ラミアが意味の分からないことを言ってきた。

なんだろう木の実的なもの?

ナツの脳内は瞬時に危ない情報を都合のいいように書き換えた。

「取り合えず連絡先教えてよ。そしてご飯でも食べて仲良くしよう!」

言っている事は理解に苦しむが、彼女はどうやら普通に友好関係を望んでいるようだ。

いや待て。近々辞めようとしてる人間と交友なんて深めてどうするつもりだ。

「……ナツ、一応教えとくけど。ラミア両刀イケる口だから気を付けたがいいよ」

「………………ん?」

当たり障りなく断ろうと口を開きかけると、ベポが耳元でこっそりと爆弾を投下した。

(両刀って両手に大小の刀を持って戦う剣法じゃなくて?なに?ここで戦うの?え、どうしよう混乱してきた)

「すいません私は辞めますので。私のことは忘れてください」

ナツの脳内はこれ以上深く追求するのを拒絶して、会話を無理矢理終了させることを選択した。

「えー!?駄目だよ!人事権者は私だから辞めさせるわけないじゃん」

「……なんですと?」

ナツがぶった切った会話を、ラミアが綺麗に繋げてきた。

(つまり彼女は薬剤だけでなく人事権も握っているのか?なんてことだ。これじゃバックレる以外に逃げ道がないじゃないか。っていうか採用基準どうなってんだよ。こんだけ性格に難ありな人種ばっかり集めれるとか、ある意味凄くね?)

「ラミア面食いだから。それにどんだけ性格に問題があろうと、あの雌豚達辞めたくはない訳でしょ。早々反抗できないよ」

ナツの心の内を悟ったベポが、またもやこっそり教えてくれた。

「何それ怖い」

ナツは自分の顔が引き吊るのを感じた。

ラミアも怖い。
でもベポもなんか怖い。やっぱりエスパーだし発言が黒い。黒すぎる。

目の前で人の良さそうな笑みを浮かべている美女が、あの看護師達を従えてるのか?いや詳しく話を聞こうとは思わないが、まじでこの病院どうなってんだ。カオスすぎるだろ。

「ということでナツちゃんこれからよろしくね」

フリーズしている間に勝手に握られた手。
そしてしれっとこれからも働くことにされているという事実。

笑顔で逃げたら嫌よ?と言ってくる彼女に
乾いた笑みしか出てこなかった。
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