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Why大奥!?Trafalgar医院【ONE PIECE 】

第3章 訪問者




朝から何かと騒がしい一日だった。
それも漸く、終わろうとしている。

ナツは昼寝のせいで一向に訪れる気配のない眠気に眠る事を諦めて、せっせと携帯ゲームに勤しんでいた。

手の傷に少し響くものの、オンラインゲームではそんな悠長なことを言ってられない。
夜はこの手のゲームは特に賑わいを見せる。
仮想世界ではあるものの、皆命をかけて仲間と共に敵に立ち向かっているのだ。

掌が少し痛むくらいなんだ。
こっちは仲間の命がかかってるんだ。

生きるか死ぬかの世界に全力で挑む彼女の姿は、最早入院患者のそれではなかった。


(なんてことだ。相手PTに重課金で有名なプレイヤーがいるではないか。無課金限定ギルドのうちじゃ太刀打ちできない)


ナツは画面にでかでかと表示された戦闘不能の文字に、今回の戦を早々に諦めた。

命がけだけど、諦めって肝心。
ここで毎日ログインして貯めたレアアイテムをぶっこむなんて、無課金主義である我々の理念に反する。




ガチャ


ナツがPTメンバーとここは退こうぜと話していると、リアルの世界に訪問者が現れた。

寝たまま携帯をいじっていたナツはその気配に
顔だけをドアに向ける。







っは!?院長!?


予想外の訪問者にがばっと起き上がり体勢を整える。

本当に何だというんだ。
訪問者が多すぎるだろう。
さっきやっとの事で消灯を伝えに来た看護師を追い返したところなのに。
一体私の心はいつ休まるんだ。

ナツは仮想世界の住人達に、ちょっと放置しますと伝えると携帯をベットに置いた。

伝説の人物と、今日だけで何回遭遇しただろう。
あれか?
捕まえろってことなのか?
生憎私はモンスターボールしか持ってないんだよ。

どう見ても懐かせるのにはレベル不足が明白な○ュウクラスのこの伝説のポケ○ン。

っていうかレベルが足りてないのに
なぜ捕まえる必要がある。
逃げの一択だ。

院長の登場に、ナツは視線を逸らすとため息を吐いた。

もう会うこともないと思ってたのに。
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