• テキストサイズ

Why大奥!?Trafalgar医院【ONE PIECE 】

第3章 訪問者




前回といい今回といい、この人の神がかったタイミングと優しさとこの気遣いは何なんだろう。

女神か。
この病院に犇めく陰の部分を、彼の持つ陽で全てカバーしているとでも言うのだろうか。
世界の均衡はこうして保たれているのか。

……個人的に、ここまで優しい人が1人とかより
普通の人に沢山いて欲しい。
切実に!

でもこの人が素晴らし過ぎる人なのは事実だ。


「もう少し落ち着いて食べたらどうだ?口についてるぞ」


シュライヤはカレーライスを無我夢中で頬張るナツの口元を、おしぼりで優しく拭いて微笑んだ。

流石女神様、その慈悲深い笑みを毎日拝めるのなら、信者でも何でも喜んでなろうじゃないか。

ナツが勝手に崇めたて奉ろうと尊敬の眼差しをシュライヤに向けると、その視線に込められた意図を知ってか知らずか、彼は苦笑いを溢した。


「あ……、すいません……ありがとうございます」


色々有りすぎて脳内と現実の境があやふやになりつつあるナツは、よく考えるとちょっと恥ずかしい事態に陥っていたことに今更気づく。

女神だとは思うけど、本人に面と向かって女神ですね!とは言えない。

この病院に勤め始めて半年、その間味わったことのないこの甘ったるい雰囲気に、ナツは戸惑いを隠せず
サラダを頬張ることでそれを誤魔化した。

それにしても、何で毎度毎度助けてくれるんだろうか。





「なぁ。あんたってローのこと、好きなのか?」


ブハッ!

ナツは思い切り口の中のサラダを噴出した。

飴のシンデレラフィットは回避できたが
サラダの大噴火は無理だった。

そしてマッハの速さでその残骸をティッシュで回収すると、何事もなかったようにシュライヤに視線を向ける。




え?
この病院では私が院長を好きなのがデフォルトなの?

なにがどうなってそうなった?
頼むから誰か、教えてくれ……!


/ 347ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp