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Why大奥!?Trafalgar医院【ONE PIECE 】

第3章 訪問者




ペンギンが立ち去った後、ナツは部屋でのんびりと寛いでいた。

しかしその穏やかな時間も長くは続かない。

時刻は昼食時。
部屋の扉がガラリと音を立てて開くと
そこにはトレーを手に持ち、どこからどう見ても何か企んでいる表情を浮かべている看護師達。

ただの親切ではないなと思ってはいたものの
トレーの上に乗っている物の正体には、げんなりと気が滅入る思いがした。

どこからどう見ても残飯。

ナツがいくら食い意地が張っているとは言え、これは流石に食せる類いの物ではない。


「あなたの為に特別に準備したのよ?早く食べなさい」


ニヤニヤと笑う看護師達を見ていると、流石に腹が立ってくる。

新たに更新された嫌がらせパターン。
入院中というこの状況は、彼女達の創作意欲を存分に刺激したらしい。

ナツは心を落ち着けるようにため息を吐くと、看護師達に背を向けるように横になり、無視を決め込む事にした。


「何なのよその態度は!忙しい時間の合間を縫って食事を運んで来たのよ!?あんたなんかの為に!!」


案の定声を荒げる看護師達。

頼んでないし、あんた達暇してるでしょう。

ナツはギャーギャー喚く看護師の声をシャットアウトするかのように
頭から布団を被って目を閉じた。


が、


この状況は多勢に無勢。
看護師達はナツを覆う布団を力付くで奪い取ると
その肩をベッドに縫い付け仰向けに固定した。


「うおっ、え…ちょ、まて」


目の前に押し付けられたのは残飯が入った食器。

いやいやいや、ちょっとまて落ち着け。

ご丁寧に食事介助でもしてくれるというのか、色んな色が混ざりすぎてもうとても食べ物とは形容しがたい見栄えのそれを
スプーンに乗せてハイあーん、と微笑む看護師その1。

額と顎を馬鹿力で上から押し付け、口を開かせようとする看護師その2。

暴れるナツの体を押さえつけるその他のモブ看護師達。


マジでやめてくれ。


ナツは抵抗は続けつつも、迫りくる恐怖のスプーンを目前に
きつく目を瞑った。


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