Why大奥!?Trafalgar医院【ONE PIECE 】
第11章 番外編
「…終わらせてェなら、そのまま見てろ」
耳元で囁かれた声。
ゾクリとするほど色気のある声色に、ナツは逆らえない。
ナツの視線が二人の交わる姿から逸れない事に満足気に目を細めたローが再びその身体を激しく突き上げる。
行き過ぎた快楽は、もう重力に逆らう力など残ってもいないナツの背中をしならせ、その頬には涙が伝っていた。
そんな彼女の頬に舌を這わせ、項に噛みつくロー。
「…ぁっ…」
僅かに上がった掠れたような声。
だがそれも、すぐに卑猥な水音にかき消されるように消えていった。
本当は、限界なんてとっくに超えていた。
なんだかよく理解出来ないけど自分の何かが彼の逆鱗に触れた。
ならばローの気が済むまで付き合おう。
そう思って頑張ってたけど…
いい加減意識を保つのが厳しくなってくる。
突き上げられる度に、ぐらりと眩暈のような揺らぎがナツを襲う。
不意に鏡越しにローと目が合った気がした。
何かに駆り立てられるような、己の縄張りを守ろうと必死な野性動物を思わせる瞳。
でもそれはどこか悲しく辛そうにも見えて、何がそんなに彼を追い詰めたのだろうと息を呑む。
普段はあまり見せない類の、その表情。
「…私、馬鹿だから…言いたいこと…言って…教えて…」
ーーこれ以上、ローを傷つけたくない。
枯れたと思っていたはずなのに、不思議なほどはっきりとその言葉は紡がれた。
そんな彼女の言葉に、ローは面食らう。
くたりと力なく意識を手放したその体を抱く男は、小さな子供が母親に叱られたような
そんな顔をしていた。