Why大奥!?Trafalgar医院【ONE PIECE 】
第11章 番外編
見えることはない。
でもナツには、恋人の瞳に狂気の色が宿っている事を知っていた。
理由も知れぬ狂気。
誤解を解こうと再び口を開く。
しかしそれはほとんどが喘ぎ声に変わっていく。
これはわざとなのか、許す気がないのか。
何かを口にしようとする度に弱い部分を擦られ啼かされる。
言葉が紡げない。
不自然なほど熱が灯る身体に、ナツは息を荒げた。
この感覚は、…嫌な予感がした。
「っは…あぁ…!」
親指で赤く色付く秘芽を愛撫されれば、淫らな悲鳴が上がりその背がしなる。
「…もうイッたのか?相変わらず…いやいや言う割に淫乱だな」
そんな彼女に降り注ぐ、呆れた声。
無理矢理登り詰めさせておいてどの口がそれを言う。
この体がこんな度の過ぎた刺激に感じるようになったのは、ローのせい。
ナツは彼を睨むが、生憎その視界は塞がれたまま。
悔しそうに唇を噛み締めるナツの口元に目を止めたローは、押し殺すようにその笑いを響かせた。
「…何か言いてぇことでもあるのか?」
痙攣している恥部を容赦なく抉りながら、答えれないと分かっていてそれを問う。
「…っ…!誤解…だ…って…言ってるのに…こンの…っ分からず屋!ローなんて…嫌っぃ…!!」
与えられる快感に耐えながら、なんとかそれを言葉にする。
ぴたり、と
厭らしく水音を立てていた指の動きが止んだ。
「……言いてぇことはそれだけか?」
程なくして聞こえてきた、底冷えのするような声にナツは息をのんだ。
「…っ、もう知らない」
他にないのかと聞かれたから
小さな声で、突き放すようにそれを追加した。
なぜ学ばない。
この場に第三者が居れば誰もがそう思う事だろう。
怒りに染まったローに対して、こんな態度が取れるのはきっと
ナツだけだろう。
その度胸は感心に値する。
しかし生憎今はそれを流せる程、彼の心も穏やかではない。
ローはキレそうになる理性に、そっと息を吐き出した。