Why大奥!?Trafalgar医院【ONE PIECE 】
第11章 番外編
ローの視界の先にあった物。
丁度必要としていた用途のそれをナツの頭に巻き付けた。
そういったプレイにと用意されていた黒い布。
蝶の刺繍が入ったそれで目を覆い、上下肢の自由と視界を奪われたナツを残しベットから離れる。
「いやいや、待って!謝るから!待って…!!」
こんな状況、身の危険しか感じない。
身体を捩っても、両手足を繋ぐ鎖は外れる気配もなく
目元を覆う布がほどけることもない。
何やら物音は聞こえるものの、ローが何をしているのかが全く分からない。
ナツは普段滅多に使わない頭をフル回転させてこう至った原因について考える。
元カレの事なら誤解は解いた。
学生時代のひと月だけのお付き合い。
あんな1度デートしただけで終わった恋愛遍歴に…いくらローでもここまでぶちギレるだろうか。
じゃあなんだ…?
なぜ私はこんなことになっている。
不可解。
理不尽。
納得いかない。
こっちはこんなに謝ってるのに。
腑に落ちないもののこのままではまずい。
返事は返ってこなくとも、何度もローの名前を呼び続けた。
突然感じた身体を這う人肌。
閉ざされた視界のせいで予測のつかない状態の中襲いくる刺激にナツは体を捩らせる。
その為の宿泊施設。
それを演出する為の環境は整っているものの、全体的にチープな作り。
そんな中で、霰もない姿で身を捩らせるナツ。
なぜ嘘をつく。
カウントしなくて良い、だと?
ヤる事ヤってりゃ期間なんて関係ねぇだろうが。
いつか
自分とこの世界で出会う前のナツは
あの男の前でも
こんな風に快感に身を委ねたのだろうか。
「…っ」
布を引き裂く音が響き渡る。
ナツが身に纏う服は
いつかローから贈られたそれは
見るも無残な姿に変わり果てた。
破れた布から覗く、下着姿。
四肢の自由を、視覚を奪われたナツ。
あの男ともこんなことを…したんだろうか。
ローはその姿を静かに見下ろしていた。