Why大奥!?Trafalgar医院【ONE PIECE 】
第11章 番外編
車を走らせること数分。
「……」
二人は田舎の山道あるある。
ラブホに来ていた。
案の定、ナツは顔を引きつらせる。
ローはここがどんな場所か分かってるのか?
いや、あれだけ派手な女性関係を持ってる彼だ。
ラブホを知らないということはないのだろう。
…あれ、まさか、ローほどの人物になると逆に知らなかったりするのか?
タッチパネルの前で何かを考え込んでいるロー。
ナツはまさかとは思いつつ、脳内では忙しく疑問が駆け巡る。
腐るほど金を持ってる男だ。
わざわざこんな安っぽい場所を利用してるローの姿なんて想像がつかない。
未だにまじまじとそのパネルをガン見してるローに
予感は確信に変わる。
次の客が来ないかも気になり始めたナツは、難しい顔でそれを眺める恋人に声をかけた。
「入る部屋選んで、その下のと同じ番号のボタン押すの。そしたら部屋に入れるから。」
「…おまえ、来たことあるのか?」
驚いた表情を浮かべるロー。
どうやら仕組みが分からなかったのは勘違いではなさそうだが
さてどう説明したものか。
ナツは顔をひきつらせて乾いた笑いを溢した。
これこそ黒歴史。
ナツは過去一度だけラブホを利用したことがあった。
それも兄であるエースと。
その時の様子を、どこか遠い目をしながら思い出していた。