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Why大奥!?Trafalgar医院【ONE PIECE 】

第2章 急展開




(何か……あの集団こっちに向かってきてない?)

これ以上近づかれると私もカメラに映り込んでしまう。

あんなゴールデンタイムのドラマに、例えエキストラだったとしても映りこんでしまうなんて。
一応朝、化粧は直したけど。
昨日24時間お顔をカバーしてくれて力尽きた化粧品達の上から応急処置を施した程度のものだ。

どうせ映るならクレンジングしてから作り直したい。

周囲に撮影機器等見当たらないものの、混乱したナツの脳内は放映後

あれバッチリメイクじゃないからね!

と家族や友人に言い訳の連絡を入れなければとそればかり考えていた。

この病院では基本的には総回診の制度等ない。
あの集団はドラマの撮影で決まりだ。
うん。間違いない。






「……院長がここまで降りてくるの、珍しいね」


ナツが目の前の出来事をドラマの撮影だと脳内で断定しきった所で、ベポがボソッと呟いた声が耳に届いた。


「…………えっ、院長……だと?」


院長ってあの?

ここ数か月間毎日耳を疑うような派手な噂を飛び交わせ、女もネタもよくもまあ尽きないものだと
最早伝説の人物になりつつあるあの

トラファルガー先生……?

噂でしか知らなかった院長は本当に
たくさんの看護師を周りに侍らせ颯爽と肩で風を切っている。

噂に違わぬイケメンぶりだ。

不機嫌そうに眉を寄せているその表情も
世界に名を轟かす大病院の院長という貫禄を感じさせる。

っていうか私が知らないだけで、この人本当に俳優とかじゃないの?

本当にこれがトラファルガー先生?

時の人と成り果てていた院長の登場にナツの頭は混乱の限界値を超え、寧ろ冷静に辺りを見渡せているようだ。

今この病院で一体何が起きている。

どう考えてもこっちに向かって来ている大名行列。

私は何かしでかしたんだろうか。
契約書紛失事件はギリギリで回避しているはずだ。

…あ、もしかしてベポに用事があるのか?
そうだ、彼らは友人だ。きっとそうに違いない。

カツッ

ナツがそう結論付けた時、鳴り響いていた大量のヒールの音が彼女の前で鳴りやんだ。

看護師達を引き連れる院長先生とナツの視線は

勘違いかもしれないが彼らが受付のホールに現れた時からずっと



交わったままだった。


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