Why大奥!?Trafalgar医院【ONE PIECE 】
第2章 急展開
「ベポおはよー」
ナツは久しぶりに更衣室で着替えを済ませ、受付に立っていた。
今日は久しぶりの受付業務。
雑用係にジョブチェンジしたかと思えば、偶にこういう日もあったりするからよく分からない。
「おはよう、今日は早いんだね」
眠たそうに欠伸をしながら挨拶を返すベポ。
どうやらベポは昨日の事件を知らないようだ。
「そうだね。本当は一秒でも滞在時間を減らしたいから、敷地内に入る前は電波時計で遅刻ギリギリを攻めてここまでダッシュで来るのが日課なんだけど」
「何時もギリギリに来ては定時で即効帰ってると思ったら、ナツってば何やってるの。……ん?」
呆れたような顔を浮かべたベポがナツの背後に視線を向け、眉を寄せてそちらを凝視していた。
そんなベポの視線に誘われるようにナツもそちらへ振り返る。
(……ん?)
そこで見たものに、ナツはピシリと身体が硬直した。
このただっ広い玄関ホールの向こう側から、白い集団がこちらへ向かって歩いてくる。
いや正確には一人の医師を中央におき、その背後に大勢の看護師が付き添っている感じだ。
(財前教授の総回診?今日ってドラマの撮影あるとか連絡あったっけ。それとも皆で白の巨塔ごっこ?朝から楽しそうだなおい)
理解しかねる目の前の光景に
何事だろうと思う気持ちと、少しの興味。
落ち着いて考えれば分かる筈だった。
この病院でこんな事が起きるとすれば
看護師達を引き連れてるのが誰かってことくらい。
きっと昨日頭も打ったから
頭が正常に働かなかったんだ。