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Why大奥!?Trafalgar医院【ONE PIECE 】

第11章 番外編


「あれ?ロー、どうしたの?」


探し人が向かったであろう甘い菓子のお土産コーナー。
そこに向かう途中、ナツはひょっこりと姿を見せた。


てっきり試食コーナーで糖分を貪り食ってると思ったのに
食い意地の塊だとナツを疑った自分を少し後悔した。

少し後悔したのだが、すぐにその考えを改めた。


「…てめぇ、今までどこに行ってた」


片手でナツの両頬を掴み上げ、その唇をなぞる。


「っへ!?…い、いや、さっきローが言ってたガラス工房が気になって!その…」


ローから漂うただならぬ気配。
それに気付いて尚誤魔化そうと必死なナツ。


視線を彷徨わせている彼女の唇を汚す、僅かなチョコレート。
急ぐあまり証拠隠滅を怠ったのだろう。

これまで数々の盗み食いを見破って来たローに対して、これはなんとも爪が甘い。


「流石に最近は学習したと思ってたが、まだ懲りてねェみたいだな」


ローはナツの顔から手を離すと、その口元を吊り上げた。
その表情に、ナツの身体がギクリと震える。


糖分を求めるあまり、折角の旅行中なのに綺麗に地雷を踏んでしまった。


だってチャンスだと…

一人で悶々と何か考え込んでたみたいだから今ならイケるんじゃないかって。
つい出来心で…


ナツは呆気なくバレてしまったつまみ食いに肩を落としつつ、不穏な雰囲気を醸し出すローから距離を取ろうとする

が、徐に腕を掴まれた。


持っていたTシャツ入りのお土産袋は然り気無くローの手に移動しており、こういうとこは何だかんだでローは優しいなと思わなくもない。


今は旅行中だ。
もしかしたら相も変わらず口煩いローも今は特別、仕方ない、と多目に見てくれているのかもしれない。


…それならこの旅行中に食べれるだけの甘いものを摂取しなければ!
こんなチャンス二度とない!


ローの思惑等知らないナツは単純なのですぐ調子に乗る。

そろそろチェックインにも丁度良い時間帯だからと旅館に向かう道中、ローの顔が終始上機嫌であった事など知る由もなく。

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