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Why大奥!?Trafalgar医院【ONE PIECE 】

第11章 番外編



いかにバレずにスイーツを食べに行くかを模索していると、何時の間にか車は温泉街に辿り着いていた。

時刻はまだ昼過ぎ。
二人はチェックイン前に軽く観光することにした。


古い町並みは温泉街と言うにふさわしく
見るからに温泉地!といった雰囲気のお土産屋さん、店先で湯気を吹かしては甘い香りを漂わせる温泉饅頭の蒸籠、足湯カフェなるものから射的場まで…
平日にも関わらずそこは大勢の人で賑わっていた。


「…くそっ、旅行中なのに一切の妥協を許さないその姿勢、正直尊敬するぜ」


ナツは非常にヘルシーな昼食を取り終わると、お土産売り場のスイーツ達に目を奪われていた。


チョコレートにチーズケーキ、タルトにクッキー…
これがパッケージを変えただけでどの温泉街にもさも名物!といった体で並べられているのは分かっている。
でも心は踊る。


こうなったらローが離れた隙に試食コーナーで糖分を補給するしかない。


おまえこそ旅行中なのに何やってるんだ
そう言われてしまえばそうなのだが、ナツは止まらない。

日常生活の中で成し得ないのならば、チャンスは今しかないのだ。


私に甘いものを!
糖分を!!
スイーツを…!!


ナツの戦いの火蓋は切って落とされた。


「…ローは見たいお店ないの?」

「ねェな」


目的の場所ばかり見ていてはこの思考は即刻バレる。
ナツはスイーツコーナーから視線を外すと、小バカにするように店先に並べられたお土産達に目を向けるローに声をかけた。


「いや、予想はしてたけど。本当にないの?」

「…分かってんなら聞くな」


呆れ顔でそう口にするローはいつでもブレないクールガイ。


分かってはいたけど、一応旅行中なんだから少しは提案してくれよ。
ずっと張り付かれてたら私が試食コーナーに行けないだろ…!


「お前が何考えてるか分かりきってんのに、それに乗ってやる訳ねェだろ。馬鹿か」

「…っく!」


手強い。
こちらの手の内はバレバレだ。


ナツはローの言葉に肩を落とすと、取り合えず今は諦めて適当にお店を回ることにした。


チャンスは必ず訪れる…!
私は諦めない…!

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