Why大奥!?Trafalgar医院【ONE PIECE 】
第11章 番外編
ナツはローの休みの日を確認しようとしたが、未だにエースとの言い争いは続いている。
よくよく聞いてみると、堅苦しい店よりも普段使いできる普通の定食屋がいいとか、何ともどうでもいいことを話していた。
あのローが一般の定食屋にツテがあるとは思えない。
案の定、刻まれていた眉間のシワは更に深まった。
「エース、食い意地が張ってるのもいいけど程ほどにしてね。私も人のこと言えないけど。てか何でエースがローから色々貰おうとしてるんだよ」
ナツがジト目でエースを見ると、漸く2人の言い争いが止まった。
「だって、おまえあれだぜ?あの医院の噂知ってるだろ?」
「そりゃそこで働いてるから嫌という程知ってるよ」
「はぁ!?おまえあそこで働いてんのかよ!?」
ナツによって新たに加わった情報に驚くエース。
軽く事情を話すと、父親の肩身は更に狭くなったようだ。
「取り合えず、ローが信頼できるのはよく知ってるから。文句言わない!」
「…うっ、…わーったよ」
ナツが制したことにより、漸く争いの終着地点が見えた。
最愛の妹に怒られて少し落ち込んでいるエースに、勝ち誇った笑みを浮かべているロー。
頼むからこれ以上エースを煽るのは止めてくれ。
ナツはそっとため息を吐くと、完全に蚊帳の外だった父にそろそろお開きにしようと提案した。
何だか父も可哀想だし、このカオスな状況をいち早く打破しなければ。
ナツはローと一緒に帰ることにして、それぞれの父親達も帰路に着いた。
再びローとエースに争いの気配が漂っていたのだが、ナツがローを引きずるようにその場から離したので事なきおえた。
何だかんだで終わった顔合わせ。
先が思いやられる気もするが、きっと楽しい未来が待っているだろう。
帰り道、ナツは隣を歩く不機嫌そうな未来の旦那様を見上げながら
彼とのこれからを考え、笑みを浮かべたのだった。