Why大奥!?Trafalgar医院【ONE PIECE 】
第11章 番外編
「高収入、高学歴、高身長、何か文句あんのか?義兄さん」
「うるせぇ、てめぇに義兄さんって言わる筋合いはねぇ!ってか問題はそこじゃねーよ!あの医院の制度知ってるぞ。どんなにハイスペックイケメンだろうが中身に問題ありありじゃねぇか!」
あぁ、うん。私も偶にそれは思うときがある。
ナツが思わず頷こうとすると、ローから睨まれた。
「こら、エース、あんまり失礼なこと言うんじゃない。彼はナツの恋人で将来家族になる人なんだぞ」
「うるせぇじじぃ。てめぇは黙ってろ」
「あ、はい」
お父さん弱!!
いや、私にすらタジタジだから仕方ないだろうが。
しょんぼりしている父を少し憐れに思い、ナツは同情の視線を父に向けた。
というか。
父がビビっていた理由が今やっと分かった。
そういえばローもコラサンも医者なんだよな。
娘が将来結婚するかも的な流れで連れてきた相手と親が揃って医者。
そらビビるわ。
まぁ今更どうしようもないが。
ナツはしょんぼり肩を落とす父から視線を外した。
それよりも問題は、未だ睨みあっているあの二人だ。
コラサンもローを宥めようと何か声をかけてくれているが、あんまり聞いてないみたいだ。
そして2人が睨みあうこと数分、ローがそっとため息を吐いた。
「……〇〇のA5ランクの肉、好きなだけくれてやる」
「…なっ!お、おれがそんなもので釣られるわけ…」
「何なら、〇〇レストランの食べ飲み放題フリーパスもいるか?」
〇〇レストランと言えばミシュランガイドで五ツ星☆の店だ。
ローの言葉に動揺を見せ始めるエース。
気のせいかよだれが見えないこともない。
というかエースを食い物で釣ろうとするとは、中々いい作戦だ。
エースが食い意地が張ってるのは海賊時代から変わらない。
肉なんて大好物だ。
もしかして私の兄がエースだって事、知ってたのか?
ローなら家族構成なんて簡単に調べられそうだし
色んな方面に幅広い人脈とその権力を使えば、エースの性格だって調べられそうだ。
ナツは少し感心した気持ちと、若干引いた気持ちを折り混ぜながらローを見ていた。