Why大奥!?Trafalgar医院【ONE PIECE 】
第10章 シュライヤ
シュライヤは頭に手を当てて、まだ悶々と考えていた。
今まで付き合った女性の数はそれなりに多いし、身体の関係だけの女性も多かった。
だけど、ナツは違う。
シュライヤも困惑するほど、彼はナツことがかなり好きになっていた。
今まで付き合ってきた女は、去る者は追わず来る者は拒まずで適当に相手してきた。
だが、実際にナツが別れ話をするかと思った時、彼は必死で止める気だった。
それだけ、ナツに溺れてしまっていた。
こんな気持ちになったのは、生まれて初めてだ。
だから彼は色々悩んでいた。
実際にナツと身体の関係を持つと考えただけで、童貞だったころの自分に戻ったような、そんな高揚感と緊張感に包まれる。
数多の女を相手にしておきながら、このヘタレ具合。
正直自分でも笑えてくる。
「シュライヤは、別に嫌じゃないんですよね?」
「当たり前だ」
「…じゃぁ」
シュライヤが何時までも考え込んでいるのにナツが痺れを切らしたのか、彼女から動き始めた。
シュライヤの頬に手を添えて、そっと口づけをされた。
驚き目を見張ったシュライヤは、されるがままだった。
ナツは何度か軽くキスをすると、そっと彼の唇を舐めて口内に舌を差し込んだ。
ゆっくりと絡み合うお互いの舌。
「…っふ…ん…」
微かな水音が、部屋の中に響いて行く。
ナツの潤んだ瞳から、シュライヤは目が離せなかった。
「…~ッ!お前から誘ったんだからな、後悔するんじゃねぇぞ!」
「うわッ」
シュライヤはキスが終るとナツを抱きかかえ上げ、寝室へと足を運んだ。
いきなり抱え上げられ驚いた声を上げたナツだが、大人しく彼の腕の中に納まっていた。
そんな彼女の様子に、シュライヤはこの後自分の理性が飛ばないか、心配していた。