Why大奥!?Trafalgar医院【ONE PIECE 】
第10章 シュライヤ
「だ、だから、シュライヤは私に全然触れてこないじゃないですか…」
「…うん?」
「確かに私は魅力はないかもしれないですが…」
「ちょっと待て」
ナツの言葉をシュライヤは止めた。
何とか彼女が言わんとすることを、混乱している頭で整理する。
そして辿り着いた答えに、シュライヤは頭を抱えた。
まさか彼女からそんな話をされるとは思ってなかった。
院長に無理に襲われた経験もありそうだったし、焦らずにゆっくり行こうと思っていたのだ。
もちろん、シュライヤとてナツには触れたい。
あわよくば一線を越えたい。
だけどそれは、彼女の心の準備が出来てからで十分だと思っていた。
実際に告白したのはシュライヤで、ナツは受け入れただけだ。
ナツから好き等の言葉は、まだ聞いていない。
「…一応確認したいんだが、お前は俺のことを好きになってくれたのか?」
「え?…は、はい」
シュライヤの言葉に頬を赤くして答えるナツ。
なんと、何時の間にか両想いになっていた。
もっと早くに確認しろと言われるかもしれないが、そんな機会はあまりなかったので仕方ない。
シュライヤは再び頭を抱え込んで、何かを考えているようだった。
その様子を、少し心配そうに見ているナツ。
やっぱり嫌ですかと聞いてみれば、そんなわけないと即答された。
じゃぁ彼はいったい何を悩んでいるんだ。
恋人同士がそういう関係になるとのは、自然なことだと思うが。
…っは!?もしかしてシュライヤは初めてなのか!?
辿り着いたその可能性を思わず聞いてしまったら、んなわけないと、これもまた即答された。
じゃぁ一体なんなんだ。
ナツはじっとシュライヤを見ていた。