Why大奥!?Trafalgar医院【ONE PIECE 】
第10章 シュライヤ
そしてシュライヤと付き合うようになって2か月が経った。
その間に会えたのは数回だけだが、彼は意外とまめに連絡を入れてくれた。
電話もよく掛けてくれたので、そこまで寂しい思いはしなかった。
そして寂しい等思っていることは、何だかんだで私もシュライヤのことが好きだったのだろうか。
ナツは最近そう思い始めていた。
下手をすると自覚がなかっただけで、医院で助けられた辺りから惹かれていたのかもしれない。
ナツはシュライヤから来ていたラインに返事を返すと、ベットに横になった。
数回だけ行ったデートは全て彼が家まで迎えに来てくれた。
私も今は適当に事務系の仕事をまた始めているのだが、私よりも遥かに疲れている彼に迎えに来て貰うのは申し訳なかった。
だが、何故かシュライヤは絶対引かなかった。
更に言うならデート等の費用も、ナツには一銭も出させなかった。
ーーー彼女に出させるわけないだろう。いいから大人しくしてろ。
最初のデートで確かそんなことを言われたような気がする。
どこまでも紳士的で優しいシュライヤ。
本当にこんな凄い人と付き合っていいものか、最初は悩んでいたが、ここ最近やっと慣れてきた。
だが、慣れてきたらきたらで、今度は別の悩みが現れた。
実は、ナツとシュライヤは身体の関係を持つどころか、キスだって最初のあの一回だけしかしてなかった。
中学生とかなら分かるが、仮にも成人した大人がそんな感じなのは、どうなのだろうか。
いや、別に不満があるわけではないのだが、あの院長基準に考えてしまっているからどうしても違和感を感じてしまう。
全ての男性がそうじゃないのは分かるが、シュライヤが何を考えているか分からなかった。
因みに、院長の件はシュライヤが話を付けたらしい。そう簡単にはいくとは思えなかったが、特に問題があったわけではなさそうなので安心した。
「…はぁ」
明日は、久しぶりに彼と会える。
その時に聞いてみるべきか。
ナツは携帯を閉じると、悶々と考えながら眠りについて行った。