Why大奥!?Trafalgar医院【ONE PIECE 】
第10章 シュライヤ
「あ、いや、そんな、えっと…わ、私でよければ…本当に私で、よければ…え、いいの?」
「…ん?」
しどろもどろに伝えてくるナツの言葉を一瞬理解できなかったシュライヤは、少しだけ首を傾げる。
だが、すぐに彼女が言わんとすることが分かったのか、驚いたような表情になった。
「…まじで?」
驚いた表情で聞き返してくるシュライヤに、頷くナツ。
寧ろシュライヤ先生こそ私でいいのか再度聞き返したい。
ナツは内心そんなことを思っていた。
未だにシュライヤから告白を受けたことも信じられないし、好きになって貰う要素も全く分からない。
だけど、今目の前にいる彼の表情を見れば、きっと彼は本気で言っていたのだろう。
驚きの表情から、本当に嬉しそうな表情に変わった彼を見て、ナツの頬も赤くなる感じがした。
ナツもシュライヤを好きなのかと聞かれれば、それはまだ分からなかった。
だけど、彼に惹かれる部分はたくさんある。
寧ろ彼と付き合うなんて恐れ多すぎて死にそうなくらいだ。
「よ、よろしくお願いします」
ナツは深々と頭を下げて、彼の申し出を受けることにした。
まだ彼に関しては分からないことの方が多い。
だけど、ここで彼の思いを断るのは、後悔するような気がしたのだ。
これから彼を知っていって、好きになればいい。
寧ろ、もう惹かれているのかもしれない。
だから、焦って今断らなくても、今後ゆっくり考えればいい。
ナツはそう思っていた。
そしてナツのそんな態度にシュライヤは笑うと、寧ろお願いするのは俺の方だと彼女の頭を上げさせた。
「ありがとな」
そう言われて、貰ったブレスレットを彼に付けてもらった。
何だか気恥ずかしくて、2人で少し笑ってしまった。