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Why大奥!?Trafalgar医院【ONE PIECE 】

第10章 シュライヤ



「本当は言うつもりはなかったんだがな。困らせて悪かった。忘れてくれ」

そしてナツが返答に迷っていると、シュライヤは困ったような笑みを浮かべてそう伝えてきた。

シュライヤは確かにナツのことを好きになっていた。
何時から好きになっていたのかと聞かれても返事に困るが、気が付けば好きになっていたのだ。

そして恐らくあの二人も、ナツに同じ思いを抱いているだろう。
シュライヤはこの思いは伝えずに、秘めたままでいようと思っていた。
ただでさえ彼女は色々大変な思いをしているのに、ここで思いを伝えられても困るだけだと思っていたのだ。

それに、明日にはこの場から離れていく。
だから、最後の思い出作りではないが、彼女の申し出をありがたく利用させてもらうことにしたのだ。

しかし、つい浮かれて贈り物をしてしまったのは流石にまずかったか。
案の定、理由を聞かれてしまった。

そこで適当に誤魔化せば良かったのだが、耐え切れなくなり言ってしまった。

目の前には困惑した様子のナツ。
思いを受け入れて貰える可能性はあまり考えてなかった。

彼女から好きになって貰えるほど、接触した覚えもないし、仲が良かったわけでもない。

だからこれは、ただの自己満足だ。
伝えなかったら後悔するという、自分勝手な思いだ。

だからシュライヤは忘れてくれと言った。
そんなこと言われても彼女が困るのは変わらないが、ここまで来てしまった以上そう言うしかなかった。

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