Why大奥!?Trafalgar医院【ONE PIECE 】
第10章 シュライヤ
そして頭を悩ませること少し、ナツは恐る恐る口を開いた。
「シュライヤ先生は、どうして私にここまでしてくれるのですか?」
それは、医院で助けてくれたこと、引っ越しのこと、ブレスレットのこと、その他色々なことが含まれていた。
ナツの困惑した瞳を見て、シュライヤは少しだけ困ったような表情を見せていた。
「…何故だと思う?」
そして返ってきた答えがまさかの問題形式系。
質問を質問で返されるとは。
ナツは再び頭を悩ませた。
「……医院での私が不憫だったから?」
考え抜いた結果、もうそれしか思い当たらなかった。
確かにここ半年は中々に悲惨だった。
なるほど、彼はそれを不憫に思って、最後にこんなことをしてくれたのか。
まじか、やっぱりこの人は女神なのか。
ナツは尊敬の眼差しをシュライヤに送った。
「…あぁー、そう来たか」
ナツの答えに、シュライヤは再び何かを考え込んでいた。
あれ?違うのか?
二人の間に流れる沈黙に、ナツは首を傾げた。
そして彼の答えを大人しく待っていると、ナツの視線に耐え切れなくなったのか、ばつが悪そうな表情で彼が口を開き、爆弾を投下してきた。
「…もし、俺がお前のことが好きだと言ったら、どうする?」
「……………え?」
シュライヤの言葉に、再びフリーズするナツ。
一瞬何を言われたのかが分からなかったのもあるが、彼女の混乱は限界を極めていた。
その可能性は全く頭になかった。
彼は本気で言っているのだろうか?
もしくは好きという言葉には、違う和訳でもあるのだろうか?
ナツがシュライヤに視線を改めて向けると、心なしか少しだけ頬が赤くなっているようにも見えた。
あぁ、うん。
彼が冗談で言ってるとはとても思えない。というかそんなキャラでもないだろう。
どうしよう。まさかの3大イケメンにこんなタイミングで告白を受ける日が来るとは。
ナツは視線を彷徨わせながら返事に困っていた。