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Why大奥!?Trafalgar医院【ONE PIECE 】

第10章 シュライヤ



「あぁ、そうだ。これは今日付き合って貰ったお礼」

ナツがぼんやりしていると、何やらラッピングされた箱を渡された。

「…へ?」

咄嗟に受け取ってしまったが、ナツの頭の上に疑問符が大量に浮かんでいた。

何故彼が私にお礼をしている?寧ろ私がお礼をする為にここにいるはずでは?

ナツは混乱を極めている頭で渡された箱を凝視していた。

「…そんなに見られると、恥ずかしいんだが」

そんなナツにシュライヤは苦笑していた。
そして彼の言葉にナツは正気に戻ると、慌ててお礼を言って中身を開けた。

そこには、とてもかわいいブレスレットが入っていた。

しかもこれは、途中で立ち寄ったお店でナツが気になっていて結局買わなかったものだ。

あの後一瞬シュライヤ先生がいなくなったと思っていたが、まさかこれを買いに行っていたのか?

え?わざわざ?私の為に?何故?

ナツはブレスレットを手に持って完全にフリーズしていた。

「もしかして気に入らなかったか?」

ナツが硬直しているのを勘違いしたのか、シュライヤがそう尋ねてきた。

「いやいやいや!とんでもないです!寧ろ嬉しすぎてどう反応していいか分からないくらいです!!」

シュライヤの言葉に慌てて否定をするナツ。
若干声を張り上げてしまったので、周りの客の反応が気になったが、そんなことはどうでもいい。

それよりも問題は、彼が何を思ってここまでしてくれるのかだ。

彼の気づかいも、行動も、このブレスレットも何もかも嬉しいのは事実だ。

だが、理由が分からない。

金持ちのイケメンは、ただのしがない一般市民まで優しさを分け与えてくれるのか?
いや、そんな卑屈な考えを持ったら逆に彼に失礼か?

もう分からないよ。誰か教えてくれ。

ナツは未だに固まったまま、手元のブレスレットを見ていた。


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