Why大奥!?Trafalgar医院【ONE PIECE 】
第10章 シュライヤ
「ぼーっとしてるけど、大丈夫か?」
ナツが悶々と考え込んでいると、何時の間にかお店についていた。
ナツは慌てて大丈夫ですと言って笑顔を送り、彼と一緒にお店に入った。
これ以上考えても仕方ないので、もう彼の好きにさせよう。
ナツはそう結論付けた。
渡されたメニュー表を開くと、ナツが好きなものがあった。
どうやら以前のオムライス&ハヤシライス談義を覚えていてくれたようだった。
「今日は買い物に付き合ってくれて助かったよ」
2人は適当に乾杯すると、何気ない会話をしながら食事をしていた。
「いや、私は何もしてないですよ。まったく何もお礼が出来てないのですが、本当にこれでいいんですか?」
ナツがオムライスを口に運びながらシュライヤに視線を送ると、彼は穏やかな笑みを浮かべてそれだけでいいと言っていた。
寧ろいきなり連れてきて悪かったとまで言い出した。
ナツはリアクションに困り、曖昧な笑みを浮かべながら一緒に買い物が出来て楽しかった旨を伝えた。
実際に彼との買い物は楽しかった。
何気にナツが気になったお店にも付き合ってくれたり、色々話しながら買い物しているとあっという間に時間が過ぎていた。
一緒にいて自然体でいられる。
それは彼の持つ会話力が凄いのか、女性の扱いが慣れているかは分からないが。
ナツはシュライヤをぼーっと見ながら、改めてこの人も色々凄い人なんだなと考えていた。
内科医としての腕だけでなく、人としてかなり尊敬できる。
だから、彼を慕っている人もあの医院には多いのだろう。
ナツはそんな彼と、今こうして向き合って食事をしているのが不思議で仕方なかった。
本当に、どうして彼はここまで私に良くしてくれるのだろうか。