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Why大奥!?Trafalgar医院【ONE PIECE 】

第9章 ペンギン



「あ、お礼あるよ!お土産!」


帰り道に、シュライヤ先生おすすめのケーキ屋さんに連れて行って貰った。

この前怖がらせちゃったお詫びに、とケーキを買ってくれた先生には悪いが

寧ろあれは私が助けられたのであって
先生はむしろとばっちりを盛大にお受けになったお立場なような…。


「……ナツさ、りんご好きなの?」

「好きですけど。でもりんご好きなのはペンギンじゃないの?」


前にペンギンから、驚く程大量のりんごの飴を貰った。

てっきり好きなのかと思ってケーキもアップルパイにしたのに。
本当はモンブランの方が食べたかった。


ケーキの箱を開けるなり微妙な表情を浮かべるペンギンは、あれだけりんごの飴を大量に所持しておいて
まさかりんごが好きじゃなかったりするんだろうか。


「好きだな、りんご」

「じゃあさっそく食べよう!」


ペンギンの様子が少し気になったけど、目の前のケーキにそれが敵う筈もなく。

さっそくそれを戴くことにした。







「うまー!流石シュライヤ先生オススメのケーキ屋さんだ」

「うまいうまい。ありがと」


これは行列できるわ!と思いつつアップルパイを堪能していると
視線を感じた。


「……なに?」

「纏まった?考えたいこと」





……微妙だ。

ペンギンが言ってるのは院長の件だろう。

顔を合わせなければ、今後も関わらなければ
何も考える必要なんてないんだろうと思う。

だがしかし不便で窮屈だ。
どこにも出掛けられない。

ペンギンにも、いつまでも迷惑をかけてはいられない。


「纏まったっていうか、聞きたいことは決まったけど……、あの人ちゃんとまともに話してくれるのか?」

「……なるほどね。まともに話せるならもうナツはいつでもオッケーなの?」


ペンギンの言葉に黙って頷いた。





結局その後のペンギンは
アップルパイを付け狙うアレクサンドロス大王に説教をしながらじゃれ合っていて

今後どうするかは分からないままだ。

当然のようにペンギンに任せっきりになっちゃってるけど
彼のこともちゃんと考えなきゃいけない。

顔を舐められてやめろとはしゃいでいるペンギンの顔を、ただぼんやりと見つめていた。

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