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Why大奥!?Trafalgar医院【ONE PIECE 】

第9章 ペンギン


「ただいまー」

「おかえりー!」


7時過ぎに玄関から聞こえてきた声。
毎度定時の5時で帰ってきていた私とは違って、やっぱり部長ともなるとペンギンもアレで忙しいんだろう。


「おー!旨そう。ナツ料理とか出来たんだ」

「ありがとうって言えば良いの?それとも私への印象への失礼さに怒れば良い?」


怒ってからお礼言っといてーと奥の部屋に着替えに行くペンギン。
リビングを通った時に大きな紙袋を2つ、壁際に揃えて置いて行った。

袋に印字されている文字は、私も知っている女物の服を取り扱う店の名前で
ご飯をよそいつつ、袋の中身に想像がついてしまったことにため息が出る。


きっとあれ、私の服買って来てくれたんだよね。




「いやいーねー。帰ってきて暖かい飯。最高じゃん」
「大したもの作れてないけど」


二人で向かい合ってダイニングテーブルに腰掛け、いただきますと手を合わせた。

生姜焼きに、サラダと里芋の煮物とお味噌汁。

自炊をしない家主の家に調味料を増やすのもどうかと思い、あまり凝ったものは作らなかった。


「超うまい。マジでびっくり。ナツ意外とやるね」

「それはどうも」


旨い旨いと次々におかずを口に運んでいくペンギンは、しまいには私の皿の生姜焼きもかすめ取って行った。

若干イラッとする気持ちもなくはないけど
喜んでくれたみたいで嬉しい。




「そういやナツの荷物、看護師長社宅に運ばれてるっぽい」

「は!?エミリアさんの家!?」


なぜだ。

あんな恐ろしい人の手にかかれば
私の荷物なんて一瞬で切り刻まれるか燃やされてそうだ。

だからか。
だからペンギンが服らしき買い出しをしてきてくれたのか。

くそ。
色々と思い入れのある物だってあったのに。


「違ぇよ。なんかエミリア追い出されたっぽいな。だから今は空き家」


どうやら看護師長社宅とは、Trafalgar医院の隣に立つマンションの最上階の部屋。
院長室から伸びた通路で繋がっているその部屋を、
代々看護師長が使っていたらしい。


エミリアさんがそこを追い出されて、私の荷物がそこにある。

ちょっと待て。


「院長も何考えてんだろーね」










……全くだ。




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