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Why大奥!?Trafalgar医院【ONE PIECE 】

第8章 ロー



「くたばるのはてめぇのほうだ。ドフラミンゴ」


ドフラミンゴが引き金を引こうとしたその時
背中の、丁度心臓の裏側に突き付けられた硬い感触。

それと共に聞こえた覚えのある声に、ドフラミンゴは声を漏らして笑った。


「随分と早いじゃないか、ロー。どこかに閉じ込めておくべきだったか」


ドフラミンゴはコラソンへ銃口を向けたその体勢のまま、周囲を見渡す。
傍に控えていた部下たちは、何時の間にか地面に倒れていた。


「どんな理由があろうと、コラさんに手を出すならお前を殺す」


底冷えするようなローの声にも、ドフラミンゴは笑みを深めるばかりだ。


死を覚悟し、それを受け入れようとした時
ふと聞こえてきた最愛の息子の声。

幻聴かと思った。

しかし現にローは目の前に居て、ドフラミンゴの背中に銃口を突きつけている。


コラソンはその様子を息を呑んで見守っていた。


何故ここにローが居るのかまったく意味が分からない。
それよりも。早くここから逃がさないと、彼の身が危険だ。

コラソンは痛む身体を鞭打って起き上がろうとした。

その時、見えた光景に思わず叫んでいた。


「ローっ!!避けろっ!!」


叫んだ声と同時に響き渡った鈍い音。
ローは背後から忍び寄ってきたサングラスの男に、地面に取り押さえられた。


「ヴェルゴか。よくここが分かったな」

「遅くなって悪かったな。獲物が逃げたので探していた」


鉄の棒を片手に、ローを取り押さえるヴェルゴ。

そんな彼とドフラミンゴの会話を、ロー朦朧とする意識の中、聞いていた。


「あぁ、そういえばそんな奴もいたな。見つかったのか?」

「いや…」


ローは力を込めて逃れようとするが、丁度背中に腰を降ろしているヴェルゴのせいで身動きがとれない。
己の失態に舌を打ちつつ、ローはドフラミンゴを睨みつけた。

その視線を受けながら、ドフラミンゴは笑みを深めると、ローの髪を掴み上げる。


「悪くねぇな、その人を殺せる殺気。やはり俺の右腕として働く気はねぇか?」

「何度も言わせるな。てめぇの元へ行くくらいなら、今この場で死んだ方がマシだ」


ローの言葉に、ドフラミンゴの表情から笑みが消えた。


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