Why大奥!?Trafalgar医院【ONE PIECE 】
第8章 ロー
ナツが目を覚ますと、視界に広がるのは見慣れぬ天井。
暫く横になったままぼんやりしていたのだが、昨日の出来事を思い出し慌てて起き上がった。
ジャラッ
ナツが体を起こすと同時に、聞こえてきた金属音。
そして右足首の冷たい感触。
恐る恐る音のした方へ視線を向けると、ナツの右足に枷が付けられていた。
その枷から伸びている鎖はベットの脚に繋がれている。
ナツは暫く状況が理解できなかった。
「え?どうした?なんだこれ?こんな展開、エロ小説で読んだことはあるけど」
ナツは枷に触れてみるが、当然外れる気配はない。
辺りを見渡しても、この部屋の主は見当たらない。
「いやいや、私にどうしろと?……いやそれよりもトイレは!?」
ナツは一番重要なことを思い出し、痛む身体に鞭打って起き上がった。
部屋の中を散策してみると、どうやら鎖はある程度長く調整してはあるようだ。
ナツは取り合えずトイレまで届いたことに安堵すると、どうしたものかと部屋の中をウロウロしていた。
ダイニングテーブルの上に食えとばかりに置かれていた食事。
それは遠慮なく頂くことにした。
早々に食べ終わってしまい、これまた律儀に食器を洗い、片付ける。
「冷蔵庫の中空っぽかよ。デザートくらい置いとけって」
更に人の家の冷蔵庫を勝手に物色するナツ。
いや、けして。
決して先ほどの食事の量が微妙に足りないとか、
誓ってそんなわけじゃないぞ。
ナツは冷蔵庫を閉めると、ローの普段の食生活が少し心配になった。