Why大奥!?Trafalgar医院【ONE PIECE 】
第7章 分岐
面倒ではあったが、このまま勘違いされているのも頂けないだろうと
ナツはペンギンに強盗事件の一部始終を話した。
話を聞いているペンギンは相変わらず、何を考えているのか分からない表情でそれを聞いていた。
「とりあえず!ただ避けた先に居たのが院長だっただけ。それ以上でも以下でもない!」
「……どっちみち、あんま危ねぇ事すんなよ?一応、女なんだから」
一応とはなんだ。
一応とは。
ナツが不満のこもった目で睨み付けると、ペンギンが返事は?と少し不機嫌そうな声をあげる。
その様子に少し驚いた彼女が肩を竦めてハイと返事をすると
「分かればよろしい」
ペンギンはナツの頭を、いつかリハビリに連れてきた男の子にそうしたように撫で回した。
結局ペンギンはその後、それ以外のローの話に触れる訳でもなく
二人は○曜日のダウンタ○ンのクロちゃんのお気に入り面白特集の話で盛り上がった。
「ちょっと待て。お前それどっちも食うの?」
「いつものことです。お気になさらず」
案の定と言うべきか
ペンギンは注文の品が届いた瞬間、ナツの前に並べられたお決まりの2つの皿を見て突っ込みを入れた。
いつもの事だと何事もないように頂きますと手を合わせ、オムライスとハヤシライスを食べ始めるナツ。
「それ、オムハヤシ食えば良いんじゃねぇの?」
「オムライスはオムライスです。ハヤシライスもハヤシライスです。」
ああそう、と呆れ顔のままオムハヤシに手を付けるペンギンはやはりこの女はどこかおかしいと
美味しそうに目の前の料理を頬張るナツを凝視していた。
「そういえば。どこか行きたいとこでもあるの?」
「あるにはあるけど。まだ時間あるし適当にドライブでもしよーぜ」
まだ時刻は夕方の6時前。
二人は他愛もない話を咲かせながら、早めの夕食の時間を楽しんだ。
ナツの皿からオムライスとハヤシライスを一口ずつ掠め取ったペンギンは、やっぱりオムハヤシ食った方が手っ取り早いと食ってかかり
ナツもナツで、美味しいからって何でも合わせりゃ良いってもんじゃないと持論を展開した。
周りの客達は、どうでも良い話で口論をする二人を
どうでも良さそうな目で見ていた。