第14章 黒の軍と赤の軍
エルが魔法にかかり、有栖という名の女性と入れ替わってから一週間_____。
公会堂にあるガーデンでこの国を統べる2つの軍の幹部達が向かい合って座っていた。
エルがこの世界に来たことで、500年にも渡り 対立していた赤と黒は和解への道を順調に歩んでいる。
と言っても、それぞれの性格が変わるわけではなく。
「ちょっと!いきなり呼び出して何なの!?黒の軍は礼儀というものを知らないんだね!?これだから…っ」
「まあまあヨナさん、落ち着いてください
黒の軍の方々も、大切な用事があってのことでしょうから」
「ったく、ぎゃーぎゃー騒いでないでさっさと始めようぜー」
「…っそれくらいお前達に言われなくても分かってるよっ!」
相変わらずな態度のヨナを、エドガーがなだめ、カイルが口を挟む。
2人に言い返したヨナを一切見ることなく、上座の席につく男が口を開いた。
「…そう騒いでくれるな、我が右腕。」
「はっ…!主の前で取り乱してしまい、申し訳ございませんでした!」
そんな部下の返答を聞いた後、正面に座る男を見据えて問いを口にする。
「…で、書記官の隣にアリスが座っているということは彼女に関係のある話なんだろう?」
「話が早くて助かる、赤のキング。…その通りだ」