第9章 黒のQと仲間達
「え……どういうこと…?」
その言葉に、全員が眉をひそめ、ルカが素直な疑問を口にする。
「あいつ、俺の顔を見てすぐに言ったんだ、"おはよう、フェンリル"って……それに、"朝ごはんを食べないことをルカに謝っておいてくれ"って」
されるだろうと予想していた質問に、昨日の夜に考えておいた"台詞"で答える。
『それは俺が教えたんだ
エルの姿を見てすぐに何かが起きたんだと気付いて話を聞いていたからな』
「じゃあ、それを俺らにも先に教えてくれていれば、エル…アリスって奴は飛び出して行かなかったかもしれねーじゃねーか…」
フェンリルは、彼女が飛び出して行った原因が自分にあると思っているらしく、珍しく落ち込んでいるようだった。
『彼女自身かなり混乱しているようだったから、一先ず 食堂とは別の場所で飯を食べさせようと思ったんだが、そこでお前に出くわして、その上、まさか彼女が 知りもしない「エル」になりきろうとするなんて思わなかったからな…
俺が迂闊だったな、悪かった』
フェンリルは、はっと昨日のことを思い出して少し頬を染めたが、すぐに納得したらしい。
落ち込んだ表情は少しだけ柔んでいた。
『よし、他には…ないな。じゃ、報告は以上だ。行ってくる』
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シリウスが発った後、残された幹部達が頭を突き合わせていた。
「…どう思う」
「どう…って、確かにおっさんは何か隠してるみたいだったが、そのアリスって奴を怪しいと思ってるなら、俺達にもそう言ってるだろ」
「……彼女も巻き込まれた人なんだし、まだ会ってないけど…悪い人ではない…と思う」
「アリスちゃんと入れ替わるような子が悪い子なわけないわ!」
「…ということは」
「俺らがやることはただ1つ…だな」
そうして、頷き合った幹部達は早速動き始めるのだった___。