第11章 【徳川家康】落ちると下りるは速度の違い(裏)
「臍がいいの?変わってる」
擽ったいだけだし、分かってるくせに!
そう声に出したいけれど、先程まで好きにさせてくれていた家康様の指に急に力が籠る。
もう一本入ってきた指で舌を挟まれたり、口内を引っ掻かれたり。
翻弄されてあっぷあっぷなのに、下の方では臍の中に舌が突っ込まれ。
ぐるり、と掻き混ぜられるのに、違う部分がじりじりと疼く。
「ひや、あー…!!」
捕まえていた手首をとうとう離し、自由になった口が悲鳴めいた声を上げると。
家康様も、大層楽しそうな笑顔を浮かべて顔を上げた。
「あまりに千花の反応が良いもんだから、てっきり此処がいいのかと」
「う、う…こっちは家康様がまさかのへそフェチ…んー、臍愛好家?なのかと驚きましたよねっ」
嫌味を込めて、じっとりと睨んでみたけれど。
視線の意味にも気付いている癖に、家康様は肩を震わせ笑うだけ。
「なら、良くなかったの」
「イイも悪いも、何もないらー…!!」
「ふーん…の、割には」