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【イケメン戦国】短編集✲*゚
第10章 【徳川家康】落ちると降りるは速度の違い
「強くて、優しくて、あたたかな…沢山の人に囲まれて、今の私があるのです」
「うん」
「そんな、ここでの暮らしと、家康様との将来と…天秤にかけたとして。
どちらかを選ぶことが、出来ないのです。
…でも好きだ、なんて言っちゃったから…ずるいおんな、ですよね」
たくみはゆっくりとそう言い切ると、しゅん、と俯き。
何かを堪えるように、薄く唇を噛んでいる。
「…ばかだね」
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